カードローンの申込み時に必ずと言ってよいほど問われるのが「他社借入」についてです。
そもそも他社借入って、何の借金をどこまで入力して答えるのか、判断が難しいですよね。
借金といっても奨学金の返済や住宅ローンもあれば、クレジットカードのリボ払いや分割払いの残高も借金です。
スマホの端末代金を毎月の通信料と一緒に月賦で払っていればそれも借金と言えますし、車やパソコンなど高価なものをローンで購入して毎月返済していれば、それも信販会社からの借金と言えます。
またすでにカードローンでお金を借りている人にとっては、銀行カードローンでの借金を消費者金融に申込むときの他社借入に含めるのか、迷うところだと思います。

カードローンの申込み時に迷いやすい必須入力項目である「他社借入件数・他社借入金額」について、わかりやすく解説します。
カードローン申込み時に他社借入件数・借入金額に含む借金


カードローンの申込みフォームに嘘の記載はもちろんいけませんが、どの借金を含めて答えるのか判断に迷った挙句、結果的に実際と異なる内容で記入する方も少なくないです。
嘘をつくつもりはなくても間違えてしまえば審査で不利になってしまうので、気をつけなくてはいけません。
カードローン申込み時に他社借入件数、借入金額に含む借金は大まかに以下の通りです。
- 消費者金融カードローンでの借入
- クレジットカードのキャッシング機能での借入
- 銀行カードローンでの借入(※銀行と一部消費者金融の申込み時)
他社借入に含める借金は、消費者金融系カードローンでの借入とクレジットカードのキャッシングでの借入です。
この2つの借金はどのカードローンを申込む場合でも絶対に他社借入に含めます。
消費者金融の借入とクレジットカードのキャッシングは貸金業法に基づく貸付制限の対象になっています。
消費者金融のカードローンでは貸金業法による規制のしばりがとても厳格に適用されるため、対象となる借金に対してはきちんと確認する姿勢を取っています。
このほか、申込みをするカードローンによってはこの2つに加えて、銀行カードローンや住宅ローンなどの借入についても入力項目が設定されていることがあります。
他社借入金額については、申込み時点で実際に借りている金額を答えます。カードローンの借入限度額やクレジットカードのキャッシングの利用枠の金額で答える必要はありません。
カードローン申込み時に他社借入に含まない借金
カードローン申込み時に他社借入に含めない借金は、おおむね貸金業法の規制の対象になっていない借金が該当します。
- 銀行の各種ローン(住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、フリーローン)
- 銀行カードローンでの借入
- 奨学金の返済
- クレジットカードのショッピング利用での未払い分(リボ払い残高を含む)
- 信販会社のクレジットローン(分割払い等)
- 家族・友人・知人から借りたお金など金融機関以外からの借金
- 携帯端末の月賦払い残高
- 闇金など違法業者からの借金
ただし銀行のカードローンや住宅ローンなどの各種ローンの借金については、一部の銀行カードローンでは他社借入として記入が必要な場合があります。



申込みの際はしっかり入力項目を確認して記入していくようにしましょう。
クレジットカードのリボ払いの借金は他社借入には基本的に含まない
クレジットカードのリボ払い残高の借金がかさんだので、新たにカードローンでお金を借りたいという人もいるでしょう。
クレカのリボ払いの借金は「割賦販売法」が適用されるため、多くのカードローンでは申し込み時の他社借入金額には含めなくても大丈夫です。
ただし一部の銀行カードローン(三菱UFJ銀行バンクイックなど)では、独自にカード会社や信販会社からの借金も他社借入件数・他社借入金額として記載するよう入力項目を設けているところもあります。
他社借入には含まれない借金も返済に滞納・延滞があると審査に通らない
カードローンの申込み時に他社借入には含まれない借金も、返済に滞納や延滞などの問題があると審査で否決されることがあります。
銀行の各種ローンやクレジットカード会社、信販会社のローンなど金融会社の借金は、返済に滞納があれば個人信用情報に事故情報として登録されるため、カードローンの審査に通らなくなります。
奨学金の返済も他社借入には含まないが滞納は審査に落ちる


また、日本学生支援機構(JASSO)から奨学金を借りて返済中の方は、奨学金の返済に2ヶ月以上の滞納があるとカードローンの審査にも影響が出ます。
日本学生支援機構は個人信用情報機関の1つ、全国銀行個人信用情報センターに加盟しています。
参照:個人信用情報機関への個人情報の登録について:独立行政法人日本学生支援機構
そして日本学生支援機構の奨学金の返済は、滞納が3ヶ月目になると個人信用情報に事故情報として登録されるため、銀行や大手消費者金融のカードローンでは審査に通らなくなります。



奨学金の返済もカードローン申込み時の他社借入には含まないものの、注意したい借金の一つです。
消費者金融系カードローン申込み。銀行カードローンの借入は他社借入に含むの?
消費者金融のカードローン(アコム、プロミス、アイフル等)を申込む際に、すでに銀行カードローンでの他社借入がある人は、それも他社借入件数や借入金額の合計に含めるのでしょうか?
消費者金融では貸金業法による年収の3分の1の貸付制限があり、それに該当する他社借入(消費者金融とクレジットカードのキャッシングによる借入)は他社借入件数などに含めて記載しなければなりません。
ただし銀行カードローンについては消費者金融での借入ではないので、消費者金融の申込みでは他社借入に含めなくて良いと考える人も多いでしょう。
しかし実際には銀行カードローンでの借入を他社借入に含めることになっている消費者金融もあります。
大手消費者金融系カードローン申込み時に記入する他社借入の借金
大手消費者金融カードローンの申込み時の他社借入の申告内容は以下の通りです。
カードローン | 他社借入件数・金額に含める借金 |
---|---|
アコム |
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プロミス |
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SMBCモビット |
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アイフル |
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レイクALSA |
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J.Score(ジェイスコア) AIスコア・レンディング |
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ご覧の通り銀行カードローンでの借入については、他社借入に含める消費者金融と含めない消費者金融に分かれます。
銀行カードローンでの借入も消費者金融と同じで、毎月一定額の返済が必要な借金であることには変わりありません。
そのため、申し込んだ方の返済能力を把握するために、申込み時に銀行カードローンを他社借入に含めている消費者金融もあるのです。
大手消費者金融ではアイフル、レイクALSAが銀行カードローンでの借入も他社借入件数・金額に含めて申込み画面で入力します。
一方、アコム、プロミス、SMBCモビットでは銀行カードローンの借入は他社借入に含めなくてもよいですが、審査では個人信用情報を照会するため銀行カードローンでの借入があれば借入・返済状況を瞬時に把握できます。



銀行カードローンの借金を他社借入に含めないカードローンが審査が甘い・通りやすいといったことはないですからね。
銀行カードローンの申込み時に他社借入に含む借金
銀行カードローンを申込む際に記入する他社借入に関する項目は、消費者金融系カードローンと違って、銀行によってばらつきがあります。
メガバンク3行のカードローン申込み時の他社借入に関する項目は以下のようになっています。
銀行カードローン | 他社借入件数・金額に含める借金 |
---|---|
三井住友銀行カードローン |
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みずほ銀行カードローン |
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三菱UFJ銀行バンクイック |
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メガバンク3行のうち、三井住友銀行カードローンは銀行カードローンを含むすべてのカードローンとキャッシングの借金を他社借入件数・借入金額として回答します。
みずほ銀行カードローンはさらに銀行のフリーローンなど担保のない銀行からの借入も他社借入として回答しなくてはいけません。
さらに三菱UFJ銀行バンクイックになると、住宅ローンの借金も他社借入件数・借入金額として入力項目が設定されています。
銀行カードローンを申込む際の他社借入については、銀行によってそれぞれ他社借入とする借金の範囲が違います。
銀行カードローンの申込みで他社借入とする借金の種類は、メガバンク3行だけでもバラバラで一緒ではありません。



住宅ローンや銀行の各種ローンを利用中の方は注意しなければいけませんね。
ただし住宅ローンなどは借入があれば莫大な借金になっていることが多いですが、それがカードローンの審査に不利になるかといえば逆で、住宅ローンの審査に通った実績が評価の対象になります。
住宅ローンをはじめとする銀行の各種ローンを利用している方は、銀行カードローンを申込む前に今一度、ローンの借入や返済状況も振り返って確認しておくのがおすすめです。