銀行カードローンによる過剰融資・多重債務問題。今も銀行の審査は甘い・通りやすいのか?

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銀行カードローンの過剰融資・多重債務問題とは

2016年後半から、銀行カードローンによる返済能力を超えた過剰融資、多重債務が社会問題化するようになりました。

テレビや新聞社のニュースを見る限り、銀行がカードローン契約者の返済能力を超えた貸付を行っていたのは事実のようです。

若者もシニアも破産急増!?銀行カードローン | NHK クローズアップ現代+
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3959/

銀行カードローン、高額融資 80行「年収3分の1超」:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK4N5QMTK4NULFA030.html

また銀行カードローンの影響か、自己破産の申請件数も2016年は13年ぶりに増加したというデータもあります。

個人自己破産、13年ぶり増 銀行カードローン影響か:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S12874177.html

こうしたニュースを目にするにつけ、お金を借りたいと考えている人の中には、

銀行カードローンは審査が厳しいんじゃなかったのか?
銀行カードローンは年収を超えるようなお金は貸してくれないんじゃないの?
自分より返済能力がなさそうな人にもバンバンお金貸しているじゃないか!どうなってるんだ?!
今だって申し込んだら銀行カードローンはホイホイ貸してくれるんじゃないの?

といった疑問をお持ちになることと思います。

実際はどうなのか?

管理人

銀行カードローンの過剰融資問題を簡単に解説します。

銀行カードローンの審査が甘いのは昔の話。今後は決して甘くない!

結論を先に言えば、

銀行カードローンは今は審査が厳しい。
しかし、審査がそれほど厳しくない時期もあった。

ということになります。

金融庁が銀行カードローンの実態調査に乗り出してきたのが2017年です。

それ以降も銀行カードローンが以前と同じように返済能力の低い人にも保証会社に審査通過させたり、限度額をどんどん増額させているかといえば、それは絶対にありません。

「やられたら倍返しだ!」で大ヒットしたTBSドラマ「半沢直樹」にも出ていたように、銀行にとって金融庁は絶対的な存在です。

ドラマの世界だけでなく現実においても銀行は金融庁には絶対に頭が上がらないのです。

実際、金融庁や国会での答弁を受けて、大手銀行のカードローンでは過剰融資対策に乗り出しています。

カードローン、大手行が対策へ 50万円超なら収入確認:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK4V41HYK4VULFA00N.html

おそらく他の地方銀行やネット専業銀行のカードローンもこれに追従することになるでしょう。

しかし、今のように銀行カードローンによる過剰融資・多重債務が社会問題となる前は、審査は今と比べてそれほど厳しくなかった時期がありました。

銀行カードローンの過剰融資が問題化する前なら年収を超える金額も借りられた?!

銀行カードローンからの借入で多重債務や返済不能に陥った人の多くは、ここ1〜2年で銀行からお金を借りるようになった人ではなく、もっと以前に銀行カードローンの契約をした人たちが中心です。

当サイトに寄せられる口コミや体験談の取材等で得た肌感覚で言えば、2014年頃までは契約件数や融資額を重視し、今より甘い審査や増額案内を実施していた銀行が多いように思われます。

銀行カードローンの審査が今より甘い時期にカードローンの契約をし、銀行から案内があるままに限度額の増額をしたり他の銀行への借入を行い、借入の歯止めが効かなくなっていったのです。

銀行カードローンの審査を保証会社が行い、債務者が返済不能に陥れば保証会社が代位弁済を行うというスキームが確立すると、銀行は融資対象者が返済不能に陥るリスクを自社で負うことなく貸付が行えるようになりました。

その結果、多くの銀行が低金利で融資対象も多くない住宅ローンや企業向け融資よりも、金利が高く融資対象者も多いカードローンを、収益の見込めるドル箱商品として積極的に貸付を行うようになっていったのです。

銀行カードローンは低金利ではない。消費者金融より低金利なだけ。

銀行カードローンは確かに消費者金融よりも金利が安いです。多くの消費者金融が年率17.8〜18.0%くらいから貸付を行うのに対し、銀行カードローンは高くても年率14.5%くらいのところが大半です。

しかし貸金業法により貸付金額が制限されている消費者金融よりも融資額がはるかに大きいため、利息の支払いもそれなりの金額になります。

また毎月の返済額も銀行カードローンはかなりの金額を借りた場合でも、消費者金融ほど月々の返済額は大きくない場合が多いです。

月々の返済額が少ないので返済がラクなイメージもありますが、ここに隠れた落とし穴があります。

50万円を借りると利息だけで27万円?!

例えば三井住友銀行カードローンで年率14.5%で50万円を借りると、毎月の返済額は1万円です。

毎月の支払期日までに1万円以上返済すればOKです。

しかし、50万円を年率14.5%で借りて毎月1万円づつ返済していくと、どうなると思いますか?

利息を含めた返済総額は、なんと771.542円になります。

返済回数は78回(6年5ヶ月)に及び、その間に利息は27万円以上に膨らむのです。

50万円を借りただけなのに、利息の支払いだけで27万円以上です。

バカな!と思うかもしれませんが、これが現実です。

嘘だと思った方は、プロミスやバンクイックの公式サイトにある返済シミュレーションで試してみてください。

このような仕掛けで銀行は利益を上げ、そして返済に困る人が増えていったのです。

銀行カードローンの金利はあくまで消費者金融と比べて低金利というだけで、実際には金利はまったく安くありません。

銀行カードローンの毎月の返済額がそれほど高くないのは、返済回数を増やして利息収益を上げるための巧妙な罠とも言えるのです。

いろんな事情から、カードローンでお金を借りること自体は止むを得ないことです。

しかし銀行に利息ばかりを払い続けて食い物にされたくなければ、借りたら早めに完済するための計画を立て、それを忠実に実行することが本当に大切です。

言い古された言葉ですが「ご利用は計画的に」です。

管理人

借りるお金だけでなく、出費についてもきちんと計画を立てていきましょう。

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