お金がない!お金に困った時

生活保護の受給について。支給額は毎月いくら?金額はどう決まるの?

貯金や資産もなく、日々の生活にも困窮するくらいお金のない人なら頼るべき生活保護。

しかし中には生活保護を受給するのは恥だと考えて、生活の困窮ぶりにもかかわらず生活保護は受給せずにいる方もいるでしょう。

安易に生活保護の受給を考えるのはいけませんが、働けないので収入もない、貯金もない、そんなどうしても生活困難な方が受給するには何の問題もない制度です。

最低限とはいえきちんとした生活が送れるための支援制度である生活保護制度について、簡単ですが解説します。

生活保護の原則

生活保護の原則
  1. 生活保護は世帯単位で行われる。
  2. 預貯金や土地・住宅など売却可能な資産は生活費にあてる。
  3. 働ける人は働く。
  4. 年金や他の手当が受給できる方は、生活保護より先にまずそれらを活用する。
  5. 親族などから援助を受けることができる場合は援助を受ける。
  6. 世帯収入が厚生労働大臣の定める基準で計算される最低生活費を満たしていない場合に生活保護が適用される。
  7. 収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた金額が保護費として支給される。

簡単にいうと、生活保護を受給するには、これらの原則を全て満たしていることが必須です。生活保護の受給も申請後は審査のようなものが行われます。

年金やそのほかの手当をフルに活用して、それでも足りない場合に受給するのが生活保護なのです。

生活保護はどのくらいの人が受給しているの?

厚生労働省による生活保護の被保護者調査(令和元年5月分概数)によると、全国で生活保護を受けている被保護世帯は163万5049世帯、被保護人員は207万8707人となっています。

世帯別で見ると高齢者世帯が最も多く89万5931世帯、母子家庭世帯が8万1846世帯、障害者・傷病者世帯が40万5956世帯、その他世帯が24万3759世帯となっています。

出典元:被保護者調査(令和元年5月分概数)ー厚生労働省

預貯金もなく年金収入だけでは最低生活費を下回ってしまう高齢者世帯の生活保護受給が全体の約半分を占めています。

母子家庭や障害者の方は生活保護以外に受給できる手当も多いため、最後の手当である生活保護の受給まで至る方は意外にもそれほど多くはありません。

高齢者や母子家庭、障害者のいずれにも当てはまらない方の中でも、心身の病気や怪我で働けない傷病者世帯とその他世帯を含めると、実に64万世帯以上が生活保護を受給しています。

生活保護制度は日本国内で暮らす上での経済的なセーフティーネットとして機能しています。

「生活保護なんて・・・。」と抵抗を感じる方も少なくないと思いますが、人生の中で自力ではどうにもならない苦境に陥った際には、一時的に生活保護を受けることも考えましょう。

生活保護の申請

まずは福祉事務所で事前相談、それから申請。

生活保護の相談や申請は、お住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当課で行なっています。

福祉事務所は各市町村に必ずあるわけではないので、もし福祉事務所がお住まいの町村にない場合は町村役場で申請手続きを行えます。

相談や申請には特に事前準備は必要ありません。生活保護申請書を提出しますが、その場で作成することもできます。

しかし申請後は調査のために給与明細や通帳コピー、生命保険の契約書など、世帯収入や資産などがわかる書類の提出を求められます。

どんな書類が必要になるかも人によってケースバイケースで違ってきます。

そのため、まず福祉事務所の生活保護担当の方に相談し、自分の場合はどのような書類が必要になるかを聞いてください。

生活保護申請のための調査

生活保護の申請をすると、保護決定のためにさまざまな調査が行われます。

生活保護担当者の家庭訪問による生活状況調査
預貯金・保険・不動産などの資産状況。家族・親族からの仕送り援助の可否。年金などの社会保障給付が受けられるかどうか。そして本当に働くことはできないのか、就労の可能性も調査します。

生活保護はさまざまな給付を受けた後の一番最後に支給されるのが制度上の建前なので、生活保護以外の給付制度の活用についてもケースワーカーが調査します。

生活保護受給の決定

生活状況や資産状況の調査を行った上で、特別な事情がないかぎり、申請から原則14日以内で生活保護が受給可能かどうかがわかります。

ただし調査の進陟状況や個別の特殊事情などによって決定までに14日を超える場合もありますが、最長でも30日以内に決定されることになっています。

申請が却下され生活保護が受給できない場合はその旨の通知があります。

生活保護の申請から実際に生活保護の支給が始まるまでの間に当面の生活費さえ不足する場合は、社会福祉協議会の「臨時特例つなぎ資金貸付」を利用できる場合があります。

支給開始までの生活も困難な場合は、その旨も生活保護担当の方に相談してください。

生活保護費はいくら受給できるのか。金額はいくら?

生活保護費は厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から、年金・手当・給料などの収入を差し引いた金額が生活保護費として毎月支給されます。

例えば最低生活費が17万円で、年金や手当、給与などの収入が10万円の場合、

17万円ー10万円=7万円

7万円が生活保護費として支給されます。

生活保護の受給額は最低生活費がいくらか、現状の収入がいくらかによって決まるのです。

生活保護の受給額を決める上で一番重要となる最低生活費は、居住地・世帯人数・年齢などによって異なり、算出の仕方がけっこう複雑です。

最低生活費の算出方法

最低生活費は厚生労働省が定める生活を営む上で必要な各種費用に対しての扶助の合計額で算出されます。

扶助の種類

扶助の種類用途
生活扶助食費・被服費・光熱費等日常生活に必要な費用
住宅扶助アパート等の家賃
教育扶助義務教育を受けるために必要な学用品費
医療扶助医療サービスの費用(直接医療機関へ支払のため本人負担なし)
介護扶助介護サービスの費用(直接介護事業者へ支払のため本人負担なし)
出産扶助出産にかかる費用
生業扶助就労に必要な技能の修得等にかかる費用
葬祭扶助葬祭費用

扶助の種類は8種類ありますが、出産、生業、葬祭扶助は一時的な扶助になります。

また、医療扶助、介護扶助はそれぞれ医療費・介護費の全額を扶助から直接支払われるため、被保護者にとっては現物給付のような形となり、お金を受け取ったり支払いをすることはありません。

そのため基本的には生活扶助、住宅扶助、教育扶助の3つの合計額が最低生活費になります。

このうち、生活扶助に関しては住んでいる地域や世帯全員の年齢によって金額が変わります。住宅扶助もお住まいの地域と世帯人数によって金額が異なります。

生活扶助の計算方法

住んでる地域によって生活扶助基準額が異なります。

1級地-1から3級地-2まで、6段階に分かれています。

級地主な対象地域
1級地-1東京23区、東京都内各市、さいたま市、横浜市、川崎市、大阪市、名古屋市、京都市、神戸市などの大都市
1級地-2札幌市、仙台市、広島市、福岡市など主要地方都市や、東京、大阪周辺の比較的人口の多い都市
2級地-1全国の市
2級地-2全国の市
3級地-1全国の郡部・町村
3級地-2全国の郡部・町村

住んでいる地域別(級地別)によって、生活扶助基準の第1類、第1類の逓減率、第2類が決まり、さらに障害者、母子世帯に対する加算額が加えられ、生活扶助の金額が決定します。

生活扶助基準(第1類)

年齢1級地-11級地-22級地-12級地-23級地-13級地-2
0~2歳26,660円25,520円24,100円23,540円22,490円21,550円
3~5歳29,970円28,690円27,090円26,470円25,290円24,220円
6~11歳34,390円32,920円31,090円30,360円29,010円27,790円
12~19歳39,170円37,500円35,410円34,580円33,040円31,650円
20~40歳38,430円36,790円34,740円33,930円32,420円31,060円
41~59歳39,360円37,670円35,570円34,740円33,210円31,810円
60~69歳38,990円37,320円35,230円34,420円32,890円31,510円
70~歳33,830円32,380円30,580円29,870円28,540円27,340円

生活扶助基準第1類は世帯人数全員の年齢からそれぞれ数字を割り出し、合計した金額になります。

例えば1級地-1に42歳、33歳、3歳の3人家族で暮らしている場合、表から金額を割り出して計算すると、

39,360円+38,430円+29,970円=107,760円

となります。

家族の人数が多いほど生活扶助基準第1類の金額は増えることになります。

逓減率

世帯人数逓減率
1人1.0倍
2人0.885倍
3人0.835倍
4人0.7675倍
5人0.7140倍

逓減率とは、世帯人数の多い世帯と少ない世帯との支給額の差を是正するために、人数に応じて支給額に対して一定の割合をかけるものです。

生活扶助基準第1類は世帯人数が多いほど金額が上がるため、生活扶助基準第1類に対して人数に応じた逓減率を乗算します。

生活時扶助基準(第2類)

世帯人数1級地-11級地-22級地-12級地-23級地-13級地-2
1人40,800円39,050円36,880円36,030円34,420円32,970円
2人50,180円48,030円45,360円44,310円42,340円40,550円
3人59,170円56,630円53,480円52,230円49,920円47,810円
4人61,620円58,970円55,690円54,390円51,970円49,780円
5人65,690円62,880円59,370円57,990円55,420円53,090円

居住地と世帯人数によって支給されるのが生活時扶助基準(第2類)です。こちらは世帯全員の人数に応じて金額が決定されます。

加算額

 1級地2級地3級地
身体障害者障害程度等級表1・2級26,310円24,470円22,630円
身体障害者障害程度等級表3級17,530円16,310円15,090円
母子世帯 児童1人の場合22,790円21,200円19,620円
母子世帯 児童2人の場合24,590円22,890円21,200円
母子世帯
3人以上の児童1人につき加える額
920円850円780円
3歳未満の子供を養育する場合15,000円/人15,000円/人15,000円/人

障害者の方がいる世帯は障害の等級に応じて、母子家庭世帯は児童の人数に応じて一定の金額が加算額として定められています。

生活扶助基準額は

生活扶助基準第1類×逓減率+生活扶助基準第2類+加算額

という式によって算出されます。

例として1級地-1の地域に住む42歳、33歳、3歳の3人家族の場合は、
107,760円(第1類)×0.835(逓減率)+59,170円(第2類)=149,149円
149,149円が生活扶助基準額になります。

この生活扶助基準額のほかに、さらに住宅扶助、教育扶助が加わって最低生活費となります。

最低生活費は住宅扶助、教育扶助とも地域によって金額が異なり、また実情に則して改定されることもしばしばあります。

やはり自分の場合の最低生活費がいくらになるのかは、お住まいの地域の福祉事務所の生活保護担当課に尋ねるのが一番正確です。

生活保護の支給額。最低生活費って具体的な金額でいくらなの?

生活保護の支給額を決める最低生活費はどのくらいの金額なのか。

単身世帯と母子家庭世帯で例にとって計算してみました。

東京都葛飾区で家賃6万円の賃貸アパートに一人暮らしの45歳の場合

生活扶助第一類 39,360円(1級地-1)
逓減率 1.0倍
生活扶助第二類 40,800円
住宅扶助 53700円
39,360円×1.0+40,800円+53,700円=133,860円

この方の場合は最低生活費が月額133,860円となります。

めぼしい資産がない状態で毎月の収入もこの金額を下回っている場合は生活保護の支給対象になります。

この方が何らかの事情で仕事ができず、クラウドソーシングの記事作成や文章のリライトで月5万円の収入をなんとか得ているという状態なら、

133,860円ー50,000円=83,860円

83,860円が生活保護の支給額となります。

福岡市で家賃5万円の賃貸アパートに暮らす27歳女性と4歳の子供の母子家庭の場合

生活扶助第一類 36,790円+28,690円=65,480円(1級地-2)
逓減率 0.885倍
生活扶助第二類 48,030円
加算額 22,790円(母子世帯児童1人)
住宅扶助 43,000円
65,480円×0.885倍+48,030円+22,790円+43,000円=171,770円

※1円未満の端数は切り捨て後、端数を10円に切り上げる。
※住宅扶助は厚生労働省平成25年度住宅扶助特別基準額を参照

この福岡市で暮らす若い母子世帯の場合、最低生活費は171,770円となります。

資産や預貯金もなく、毎月の収入がこの171,770円を下回っていれば、不足分を生活保護費として受け取ることができます。

この女性がパートで月13万円の収入があるとすると、

171,770円ー130,000円=41,770円

41,770円が生活保護からの支給額となります。

またこちらの生活保護の自動計算サイトでは、お住まいの市町村や家族構成に応じた、おおよその生活保護の受給額を計算できます。

生活保護の受給金額を決める最低生活費は、これだけは生活のために最低限必要と国が定めている金額です。生活費として考えた場合、決して高い金額ではないですがそれほど極端に安い金額でもないのがわかりますね。

もしいろんな事情で働くことができなかったり、この金額を下回るような月収で貯金もできずに家計をなんとかやりくりしているような状態なら、生活を立て直す間だけ一時的に生活保護の受給も検討してみましょう。

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