お金と借金に関する話

個人間融資の金銭トラブルを防ぐ借用書の書き方・例文

借用書で金銭トラブルを防ぐ

A:あの時にお前に貸した30万円、いつになったら返してくれるの?
B:え?何のこと?俺お前にお金なんか借りたっけ?
A:おいおい、とぼけるつもりか?どういうつもりだよ!
B:とぼけるも何も借りてないじゃんか?

上のやりとり、Bさんがお金を借りた事実を否定して借金を踏み倒そうとしているのか。Aさんが言いがかりをつけてお金を巻き上げようとしているのか。あなたは判断できますか?

どちらかがウソを言っているにしても、はたから見ればどちらがウソをついているか、言い分が正しいのはどちらなのか、さっぱりわかりませんよね。

このように個人間の金銭トラブルは第三者にはどちらの言い分が正しいのかは、書面や証拠がない限りは判断しようがありません。

金銭トラブルは起こってしまってからでは対処できないことも多いです。

友人や知人など個人間でお金の貸し借りをする場合は、まとまった金額であればあるほど金銭トラブルに備えて、きちんと借用書などの書面を残しておくことが重要です。

借用書とは?

借用書は金銭や物品を借りたことを証明する証書です。借用書は借り手が作成して貸し手に提出、貸し手は返済が完了するまで保管する、というのが通例です。

借用書は必要な内容さえきちんと漏れなく記載があればよく、特別な書式やフォーマットが定められているわけではありません。

金銭の借用書であれば、

  1. 貸し手は誰か
  2. 借り手は誰か
  3. 借りた金額
  4. 借りた日時
  5. 返済期限
  6. 返済方法と利息の取り決め
  7. 「確かに借り受けました」など借りたことを認定する一文
  8. 借主の押印

これらを最低限盛り込む必要があります。

その上で連帯保証人をつけたり、取引の立会人を立てたりする場合は、その旨も借用書に盛り込みます。

借用書には印紙が必要なの?

借用書には、記載された契約金額に応じた印紙を貼付します。

10万円以下なら200円、10万〜50万円なら400円、50万〜100万円なら1,000円、100万〜500万円なら2000円の印紙を貼付します。契約金額が1万円以下なら印紙は不要です。

借用書は印紙がなくても効力は持ちますが、後々裁判などに発展して借用書を証拠として利用する場合、印紙がないと印紙税法に基づき、1000円以上もしくは印紙額の2倍に相当する過怠税を徴収されることになります。

借用書は借り手が作成して貸し手に提出、保管してもらいますが、後に返済が行われないなどのトラブルになった時、借用書を証拠として利用するのは主に貸し手側の方です。

その際に印紙の貼付がなかった場合、貸し手側が過怠税を徴収される可能性もあるので、できれば借り手側の人にきちんと印紙を貼っておいてもらいましょう。

借用書の書き方で注意するポイント

借用書の書き方はパソコンなどで作成したものを印刷するのが望ましいですが、手書きでも借用書としての効力は持ちます。

借用書を書く際に注意したいのが金額の数字の表記です。

100万円と普通にアラビア数字で書いてしまうと、貸主に数字を書き足されて1100万円とされてしまうかもしれません。

そのようなトラブルを避けるため、借用書に書く金額は必ず漢数字で書きます。

それも一、二とかではなく、壱、弐、参といった難しい方の漢数字を使います。
借用書の金額の漢数字の対照表は以下の通りです。

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10

100万円を借りるなら「金壱百万円」、50万円を借りるなら「金五拾万円」、10万円を借りるなら「金壱拾万円」とします。

金額の数字を必ず「金」と「円」で囲み、数字を書き加えたりできないように字間を詰めて記載します。借り手側は自分を守るために必ずこのように金額を表記してください。

また、署名の欄には氏名だけでなく現住所もきちんと記載した上で捺印します。

住所まで書くのは面倒ですが、氏名だけでは同姓同名の別人と区別できないため、住所の記載がないと借用書としては無効です。

借用書の例文

借用書の例文を上げておきます。この借用書の例文は必要最小限の内容と言えます。

必要であれば利息や分割払い、遅延損害金などの取り決めなどを追記し、さらに連帯保証人や立会人をつける場合は、それぞれの氏名と住所、拇印を借主の下に追加します。

多額の融資・条件項目が多い場合は借用書ではなく金銭消費貸借契約書を

お金の貸し借りをする場合は、借用書の他にも金銭消費貸借契約書を交わすという方法もあります。

金銭消費貸借契約書が借用書と異なるのは、

同じ書類を2通作成し、借り手・貸し手の双方が署名して1通づつ保管する

という点です。

2通作成するので借用書と比べて手間はかかりますが、借用書と違い貸し手に金額や内容を改変される恐れは無くなります。

高額のお金の貸し借りを行う場合や、分割払いでの返済方法、遅延損害金など、取引条件を細かく定める場合は、双方が取引内容をきちんと覚えておくためにも借用書の代わりに金銭消費貸借契約書を作成すると良いでしょう。